冬北 – 2日目

 2010年(平成22年)12月21日(火)

 朝6時半に外に出る。ここは経度がかなり東なので、空はもう明るい。しかし一人はさみしい。テンションの上がらないまま走り出す。

 女満別の道の駅を出た途端に、凍結路面でステーンと転んだ。当然スパイクタイヤは履いていたのだが、轍に前輪をとられてしまった。幸い交通量が少なかったので車に轢かれることは無かったが、肩を打撲し、ダウンジャケットを少し破いてしまう。あぁ、生半可な気持ちで冬北に来たらアカンな。覚悟を決め、絶対に宗谷岬にたどり着く事を決意する。

 今日はオホーツク海沿いのフラットなコース。あちこちに道の駅が点在しているので、何かトラブルが起きても大丈夫。橋の上から網走川を眺めると、完全に凍結していた。国道238号に出ると、稚内(わっかない)まで313kmの看板があった。意外と近いな。海沿いを走るだけなら3日あれば着く。

 途中、ところどころに廃線跡が見えたので、寄り道をしながら進む。廃線跡は一部サイクリングロードになっているはずなのだが、除雪されておらず走ることは出来ない。

 この日は年末に北海道を走ることの危うさを知る日であった。昼になっても一向に太陽は高くならない。朝の穏やかな日差しのまま、いつの間にか夕暮れが迫って来る。午後3時には、空が色づき始め、午後3時半には道行く車がライトを点ける。本日の宿泊地、紋別(もんべつ)に着いたのは午後4時であった。その頃には日が沈み、午後4時半ともなると全くの夜である。沈む太陽を追いかけながら走るのは、心臓に良くない。

 この日は偶然にも皆既月食の日であった。道の駅では地元の人たちが望遠鏡を出していた。午後5時の夜空にのぼった真っ赤な月は、とても不気味に見えた。

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