NAHBS 2014, Independent FabricationとAppleman、そしてちょっとだけ全体の感想

 NAHBS 2014、フルカーボンフレームビルダーはまだまだいます。

 まずは、ハンドメイドフレーム工房の中ではかなり大手と言えるIndependent Fabrication(インディペンデント・ファブリケーション)、通称IF(アイエフ)。日本では、野辺山の八ヶ岳バイシクルスタジオが代理店となっています。シクロクロスにも強いビルダーで、今回もこのような美しいバイクが展示されていました。

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 こちらについては、ボストンに住んでいたときに工場見学に行っているので、そのときの写真アルバムの方で詳しく書いています。

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 お次はAppleman(アップルマン)。ビルダーのMatt Applemanが一人でやっている工房で、去年のNAHBSでは彼のセミナーに出席して話を聞いたこともあって、自分はかなり好きです。将来もしフルカーボンバイクをオーダーするとしたら、ここにする可能性はかなり高いでしょう。 商売もうまく行っているようで、今年も3台の自転車を持ってシャーロットまで来ていました。いずれもショーモデルではなく、実際に顧客の希望を基に製作されたカスタマーバイクです。

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 まずはこちらのロードバイク。最近の流れである、コンフォート寄りにしてくれという希望に合わせてあるそうです。ヘッドバッジはアルファロメオをイメージ。これとロゴは薄いステンレス板で貼られてます。

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 ロードバイクにおける流行として、タイヤを太くして快適に、というのはしばらく続きそうですね。 もっとも、太いタイヤの方が空気抵抗が少ないとか、路面抵抗が小さいというデータは、はっきり言って眉唾だと思います。実際その通りなら、トラック競技でもっと太いタイヤが使われても良いはずです。綺麗に整備されたバンクではなく、一般道路では、舗装が良くなかったりすることもあるので、太いタイヤを履くことに意味はあると思います。ただ一心に太いタイヤを! と流行を追いかけるのではなく、自分の走るフィールドや乗り心地の希望をよく考えてタイヤ幅を選ぶ、という概念が普及するといいですね。

 次に、こちらのシクロクロスは、ホイール・パーツメーカーのHEDの関係者がレースで使用しているモデルだそうですが、その人は実は全米でトップ20に入るほどのエリートレーサーなのだとか。展示のために綺麗にされてはいますが、クランク周辺などを見ると、よく使い込まれているのがわかります。 ブレーキはワイヤー引きのディスクブレーキですね。全体重量は約17ポンド(7.7kg)。これもシクロクロスとしてはかなり軽量です。MTBの進化の歴史を鑑みると、シクロクロスでも、確実にディスクブレーキは普及していくと私は見ているのですが、はたしてこれからの流れはどうなって行くんでしょうか?

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 最後に、29er(英語ではトゥエンティナイナーと言います)のフルリジッドMTBを。フォークには、最近発表されたばかりのEnveの29erリジッドフォークが使われています。このフォーク、エンドの部品を交換することで、オフセット量を変えることが出来ます。また、フルカーボンの小型マッドガードがついていて、取り外すことも可能です。 全体重量は約19ポンド(8.6kg)とのこと。フォークの恩恵が大きいとはいえ、かなり軽量ですね。リアエンドがリンゴマークになっているところがキュートです。(追記)チェーンステーに巻いてあるのはケブラーで、チェーンが暴れたり石が跳ねたりして傷がついても、目立たなくするため。非常にスマートですね。このバイクのオーナーは、Applemanから買うのが4台目なんだそうな。ビルダーのMattが嬉しそうに話してくれました。

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 価格はCXとロードがフレームおよびフォークで$4,500-、MTBがフレームのみで$4,500-。このクオリティにしては良心的な値段だと思います。値段のつけ方は、細かくオプションで決めるのではなく、ある意味お友達価格のような感じでつけているように思えました。

 さて、2日目を終えての感想ですが、全体的に今回のNAHBSでは、ビルダーの夢を具現化したような、華々しいショーモデルは少なく、実直に顧客の事を考えて製作された、どちらかと言えば身の丈に合った(もちろん丁寧に製作されていますし高価です)モデルが多いような気がします。また一方では、80年代や90年代に回帰するような、いわゆるリバイバルの流れも一定程度存在するようです。そして、ファットバイクは完全に定着しましたね。日本でも自然に見かけるようになる日は来るのでしょうか。

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カテゴリー: Bicycle, Carbon, Frame Building, NAHBS, NAHBS 2014, Titanium パーマリンク