Red 22のリアディレーラーとEaston EA90 SL (-2012) ホイールの相性 (その後)

 先日、Easton EA90 SL (-MY2012)は、SRAM Red 22のRDと干渉するという問題がありましたが、そのことについて米Easton本社に尋ねてみました。曰く、「確かに当社のテストでも、RDとスポークの隙間は非常に狭いことは確認しているが、ギリギリ接触はしないはずだ」ということでした。

 そこで、RDを取り付けるディレーラーハンガーの歪みについて再考してみました。私はハンガーの検査/修正にシマノの工具TL-RD11を使用しているのですが、この工具の特性上、どうしてもリムに対して測定する部分で数mm程度の誤差が生じてしまいます。ハンガーに工具をねじ込む部分にガタがあるんですね。この誤差がどの程度RDに影響するのか。

 定規を当てて調べてみます。ディレーラーハンガーからリムまでの距離は、真下でおよそ300mm。

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ディレーラーハンガーからプーリーケージの接触点までの距離はおよそ75mm。

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ということは、修正工具による誤差が4mmとすると、プーリーケージの位置には1mm影響することになります。

 現在、スポークとプーリーケージが干渉しているのは0.3mm~0.5mm程度と推測されますから、ディレーラーハンガーを真に垂直にするか、測定困難な範囲でほんのわずか外側に向ければ、Eastonの言うように干渉はなくなると考えられます。

 実際に試してみました。ハンガーはアルミ製なので、曲げ直しが生じないように注意深く、ほんのわずかだけハンガーを外側に向けます。そして誤差が極力生じないように、何度もリムに当てて確かめます。そうしてみたところ、確かにスポークとプーリーケージの接触はなくなりました。

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 しかし、あまりこのホイールとディレーラーの組み合わせは、積極的に使いたいとは思いません。接触自体はなくなったとは言え、隙間が非常に狭いことには違いなく、落車は当然としても、クイックの締め具合や、ホイールのつけ外しによって再び干渉する可能性があります。

 というわけで、この問題は一応解決しました。これから11速が普及するにつれて、同様の問題は他のメーカーのホイールでも発生するかもしれませんね。

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